神戸大学理学研究科物理学専攻 極限物性物理学研究室
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Extereme Research -ESR-
ESR 電子スピン共鳴

  電子のスピンを探針として用いる電子スピン共鳴(ESR)は、物性を担う 電子の状態を詳細に知ることの測定手段です。 磁場を印加された電子はスピンによってZeeman分裂をし、エネルギー準位が分裂します。 この分裂準位に対応したエネルギーをもつ電磁波を入射したときに共鳴吸収が起こります。 それが電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance)です。
 ESRの測定では大きく分けて2種類の測定方があります。一つは電磁波の周波数を一定に し磁場を掃引する方法。もう一方は磁場を一定に保ち周波数を掃引する方法。極限物性物理学研究室では、前者の磁場を掃引する方法を用いています。

研究の特徴

 一般に用いられるX-band ESRから、Gunn発振器を用いたミリ波ESR、後進後波管(BWO)を 用いたサブミリ波ESR測定を行っています。

光源の種類

Gunn 発振器

[Gunn50GHz frontview] [Gunn50GHz sideview]  Gunn発振器は半導体素子でできており、電子が半導体で作成された wave guideに沿って高周波電場を印加すると、このguideの長さに 合致した電磁波が放出されます。
右図はMillitech社製Gunn発振器(50GHz)の写真です。
 極限物性物理学研究室では次のようなGunn発振器を用いています。

Fundamental Gunn Oscillators
30, 40, 50, 60, 70, 80, 90, 100, 105,
120, 130, 140, 150, 160GHz

[Gunns]
Multipler Gunn Oscillators
Doubler: 180, 210, 240, 260GHz
Tripler: 300, 315GHz
右図は極限物性物理学研究室が所有している
Gunn発振器のいくつかです。





BWO

[BWO]  BWOはBackward Traveling Wave Oscillator の略で、 後進行波管です。黒い塊がBWOの本体で、回りはサマリウムコバルト磁石になって います。そして、この中に真空管が入っていて、印加電場に応じた電磁波が放出され ます。
 真空管を交換することにより発振周波数帯を変更することができ、数種類の真空管 を組み合わせて、準連続的に200〜1200GHzの周波数の電磁波の発振ができます。


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